タイ国鉄のキハ20! RHN型との出会い…

私は、日本の鉄道線にはほぼ全線乗り終わり、乗り鉄としては、どこか乗りたい路線はないかな~と思っていた2014年頃、ふとネットで見たのが台湾を走る日本製の旧型客車列車。雰囲気は本当に日本の昭和。大好きになり、この5年間で3回の訪台。

その記録はこちらに…。



台湾(鉄路局)の鉄道線も全て完乗し、満足していたところで、ついに2018年夏頃には台湾の日本製の旧型客車の鈍行が運用離脱したと聞きました…。


さて今度はどこに行こうかな?と思っていて、ふとネット上で、目に入ったのがこの車両。

「お! キハ20クロスシート車が未だ現役?! 復活運転?」


この車内写真だけを見れば、日本の国鉄型の老朽車両に見えます。特にシートの肩にある取っ手の形がキハ20と全く同じ形、緑色のビニールレザーのシートも懐かしい。

(日本の国鉄では紺色のモケットシートでしたが、私の地元を走っていた鹿児島交通 南薩鉄道線はビニールレザーのシートでした…)

私は1972年 九州の地方都市(鹿児島)生まれ。幼少期、鉄道が興味を持ち始めた時の車両(国鉄ローカル線の鈍行)は、キハ20系とか、キハ55系とか、旧型客車列車。

思い出多い懐かしい車両たち。

キハ20系は、日本国内では2019年現在、千葉県の小湊鉄道さんで、よく似た車両が現役で、私も何度か訪問していますが、小湊さんはロングシート車。




私は景色を楽しみたいので、クロスシート車が好き。

しかし、この写真の車両、ドア周囲を見ると日本の車両ではないことが一目瞭然。低いホームでの乗降対応のため、大きなステップ付き。



この車両は、よく調べてみると、タイ国鉄のRHN型という車で、日本の日立製、1970年代の製造とのこと。私と同年代じゃありませんか。そりゃ~懐かしく感じるはずです。

製造から50年経過した今もなお、タイ東北地方で鈍行列車に活躍を続けていることが分かりました。1970年代生まれ、私と同世代の仲間が今もタイの奥地で現役で走っている! 乗りに行きたいと思うようになりました。


【他の皆様の旅行ブログ等の記事から類推できる2019年現在のタイ国鉄RHN型の運用路線】※ただしディーゼル機関車牽引の旧型客車で運行されている場合もあるようです。(↑この路線図の青色の線=東北線の各停(鈍行)ダイヤに運用)



・東北本線のケンコーイ分岐駅-ブワヤイ分岐駅間のバイパス線(ケンコーイ=ブワヤイ線)の線内運行の各停(鈍行)

この路線はバイパス線のため、線内のみの利用客は少なく、全線を通しで5時間かけて運行される普通(鈍行)ダイヤ1日2往復は、RHN型2両編成での運行。

↑路線図上にケンコーイ駅の表示がありませんが、サラブリ―駅のすぐ右横(東隣り)にある駅です。

・東北本線のナコンラチャシーマー駅、以東、ウボンラーチャターニー方面への各停(鈍行)
列車番号 400番台のダイヤ

※バンコクへ直通する便は、臨時運用を除き基本的に旧型客車や近郊型気動車で運行。RHN型は入らない。

・東北本線のナコンラチャシーマー駅、以北、ノンカーイ方面の各停(鈍行)
列車番号 400番台のダイヤ
 

※1日1往復のみケンコーイ分岐駅へ直通する。(所属する車両区への入出庫と推測)

※バンコクへ直通する便は、旧型客車や近郊型気動車で運行。RHN型は入らない。

但し、年末年始等の多客期には、バンコクへ直通する長距離急行列車に増結車として、連結される場合もあります。

↓2019年12月29日の夜の撮影です。




※2019年11月1日最新情報

以下のダイヤには、気動車RHN型ではなく、機関車牽引の旧型客車列車で運行されていました。RHN型の負担を減らすための運用変更ではないかと考えられます。

ナコンラチャシーマー6:20始発 №415ー→ノンカーイ 行き

ノンカーイ12:55始発 №418→ナコンラチャシーマー 行き

またノンカーイから国境を越えて、ラオスへ直通する列車にも、RHN型が運用されてきましたが、他の方の最新の旅行記で、機関車牽引の旧型客車2両編成の運行になっている動画が掲載されているのを発見しました。

製造50年を超え、やはり車両寿命の限界が来つつあるのでしょう。

また気動車には新車投入はないものの、ディーゼル機関車には、主に貨物用に中国製の最新型機が投入されており、この玉突き配転で、ディーゼル機関車に余裕が出てきたことから、古参気動車RHN型を引退させて、旧型客車列車に少しずつ代替しているのではないかと推測されます。いずれにせよ、旧型気動車ファンとしては残念ですが、これまでの大活躍と保守を担当されたタイ国鉄の関係者の皆さんに感謝です。

しかしながら、タイ東北地方は、最終的には中国と結ぶ鉄道の高規格化・高速鉄道化の工事も少しずつ進展していることを知り、いつまでも現役で走れる日も長くないような気がして、是非、訪問したいと思うようになりました。

2019年10月に15年ぶりにタイに往訪して試乗してきました。その記録は別ページに…。



2019年12月29日にも別路線(ナコンラチャシーマ―始発ウドンタニ―行き)でRHN型に乗りましたが、この時は運転室を見せて頂きました。



主幹制御器は日本の製造当時のまま…。



圧力計は、2つのうち1つが「圧力計」と書いてあり、日本製であることが分かります。

連結面間には幌なし、手すりのみ。昭和の時代の関東鉄道さんが同じでしたね…。


乗客の少ない「ブアヤイ⇔ケンコイ」線では2両編成の運用でしたが、コーンケン・スリン方面は、乗客が多く、4両編成での活躍!

この43号車は正面右上の塗料が剥げて痛々しい…。

同じ世代(1970年代生まれ)の私=鉄オッサンも(遺伝で)禿げてしまって…。お互い頑張りましょうね~…。同病相哀れむ…。

足回りも日本の国鉄キハ20系と似ていると思います。

ブレーキシリンダーも似ています…。さらに三菱さんのマーク入り!

2019年12月29日撮影

タイ国鉄 東北線 ナコンラチャシーマ―1600始発⇒列車番号417(D)・約300㎞北上⇒ウドンタニ―行き(2140着予定)の動画です。私は途中の主要駅「コーンケン」で下車しました。

夕暮れのイサーン(タイ東北部)地方をキハ20に似たRHN型(日本で1971年製造)が走ります。

車内のボックスシートも日本国鉄仕様なので、ボンヤリしてると、日本の昭和の時代の国鉄ローカル線に乗っているような気分になります・・・。ノンビリ鈍行列車、イイなあ。

日本で言うと・・・旭川発夕方の稚内行き(260㎞北上)の鈍行かな・・・?

しかし、駅施設をご覧頂ければ分かる通り、鉄道の改善・強化・高速化工事が進行中。このキハ20似のRHN型の引退も近いのかもしれません・・・。

2019年12月29日にこのRHN型に試乗した際の行程は・・・

●バンコク(中央 ファラポーン)駅1005始発 急行71(D)列車

東北線 ウボン・ラチャタニー行き 1950着予定 575㎞走行

途中、ナコンラチャシーマ―(1427着予定)まで乗車。

始発時点より約30分遅延 1505頃到着、乗り換え

●ナコンラチャシーマ―1600始発⇒列車番号417(D)・約300㎞北上⇒ウドンタニ―行き(2140着予定)。私は途中の主要駅「コーンケン」で下車しました。ほぼ定時運行 1915着

●東北線 寝台特急26レ ラオスとの国境の町 ノンカーイ1910始発 バンコク行き 途中コーンケン2138発 バンコク(中央 ファラポーン)600着予定 遅延約30分 630到着。

鉄道好き亭主 台鉄からタイ鉄への旅

「鉄道好き亭主のぶらり旅」 https://internationalrail.exblog.jp/  の別館で、台湾鉄道旅行が好きな私が、新たに訪問したタイの鉄道やバス旅行記を掲載します。

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